トマトのしずく

トマトのしずく

ヘアサロンを経営する夫婦のさくらと真。食卓に並ぶ料理を前に、「幸せになあれ」とおまじないを唱えることが日課のさくら。
近く結婚パーティーを挙げる予定の二人だったが、さくらの父・辰夫を呼ぶか呼ばないかで言い争いになる。
父子家庭で育ったさくらの胸中には、幼い頃、母を亡くした時の出来事が大きく残っていた。
一方、父の辰夫も亡き妻が残した家庭菜園の前で決意する。それは久しく会っていない娘の結婚を機に、自分の想いを言葉にしようと直接会いに行くことだった。
辰夫はさくらたちのヘアサロンを訪れる。娘に、面と向かってお祝いをうまく言えない辰夫に対し、どうしても素直になれないさくらは、気持ちを高ぶらせて辰夫を追い返してしまう。
真が思わず追いかけると、辰夫はそっと紙袋を差し出した。それは、辰夫自身が一生懸命に育てたトマトだった。
いよいよ結婚パーティーの当日、父の席は空席のまま。果たして疎遠だった親子の行方は─。
本作は、いじっぱりで素直になれない娘と口下手で不器用な父との葛藤、絆、そして家族の愛を描いた物語。 “トマトのしずく” の続きを読む

チチを撮りに

チチを撮りに

バイバイ、14年前のお父さん。感謝もしてないけど、恨んでもないからね。
フリーターの姉・葉月と女子高生の妹・呼春は、母の佐和と3人暮らし。 14年前に女の人を作って家を出て行ったきりの
父の記憶はほとんどない。 ある日、佐和から「離婚したお父さんがもうすぐ死ぬから会いに行って、
ついでにその顔を写真に撮って来てほしい」と告げられる。 佐和の言葉に困惑しつつ、嫌々ながら出発した姉妹だが、
心の底では会いたい気持ちも顔に出す。電車を乗り継ぎ、ついた所は田舎の駅。そこで二人は、父が亡くなってしまったことを知る。
いたいけな異母兄弟の少年や叔父の温かな出迎え。でも、そこには人生の修羅場も待っていた・・・。

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小さいおうち

小さいおうち

昭和11年。田舎から出てきた純真な娘・タキは、東京郊外に建つ少しモダンな、赤い三角屋根の小さなお家で、女中として働きはじめた。
そこには、若く美しい奥様・時子と旦那様・雅樹、そして、可愛いお坊ちゃまが、穏やかに暮らしていた。
しかしある日、一人の青年・板倉が現れ、奥様の心があやしく傾いていく。タキは、複雑な思いを胸に、その行方を見つめ続けるがー
それから60数年後の現代。晩年のタキが大学ノートに綴った自叙伝には、”小さいおうち”で過ごした日々の記憶が記されていた。
残されたノートを読んだ親類の健史は、秘められ続けてきた思いもよらない真実にたどり着く。

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ちはやふる 下の句

ちはやふる 下の句

感動の二部作、ついに完結―
舞台はいよいよ全国大会へ―。新に東京都大会優勝を報告する千早に、思わぬ新の告白「かるたはもうやらん…」。
ショックを受ける千早だが、全国大会へ向けて仲間たちと懸命に練習に励む。
そんな中、千早は、同級生ながら最強のクイーンと呼ばれる若宮詩暢(わかみやしのぶ)の存在を知る。全国大会の個人戦で詩暢と対決する可能性がある。
新に「強くなったな」って言われたい、詩暢に勝てばもう一度新とかるたを取れるかもしれない…
クイーンに勝ちたい! 新に会いたい! 千早の気持ちは次第に詩暢にとらわれ、“競技かるた部”の仲間たちから離れていってしまう。
そして、そんな千早の目を覚まさせようとする太一。千早、太一、新の気持ちが少しずつすれ違っていく…。
今、泣きたくなるほど熱いクライマックスの、幕が上がる―!!!

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ちはやふる 上の句

ちはやふる 上の句

強くなる、青春全部かけて-
千早(ちはや)・太一(たいち)・新(あらた)の3人は幼なじみ。新に教わった“競技かるた”でいつも一緒に遊んでいた。
千早は新の“競技かるた”に懸ける情熱に、夢を持つということを教えてもらった。そんな矢先、家の事情で新が引っ越し、離ればなれになってしまう。
「新にもう一度会いたい、会って『強くなったな』と言われたい」。千早の想いが情熱に変わるとき、百人一首の世界のごとく、世界が色づき始める。
高校生になった千早は、新に会いたい一心でなんとか部員を集め、“競技かるた部”を作り、全国大会を目指す。
千早の新への気持ちを知りながらも、かるた部創部を応援し、かるた部の一員となる太一。彼もまた、新に勝たなければ前に進むことが出来ない。「千早に自分の気持ちを伝えたい」。
千早、太一、新、そして瑞沢高校競技かるた部の、まぶしいほどに真っ直ぐな想いと情熱が交錯する、熱い夏が来るー。

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